声がかすれる・出にくいのはなぜ?
「風邪が治ったのに声だけが戻らない」「話しているとどんどんかすれてくる」
そんな症状に心当たりはありませんか?
声のかすれ(嗄声:させい)や声が出にくい状態は、声帯に何らかの炎症や異常が起こっているサインです。喉の奥にある「声帯」は、呼吸のたびに開閉しながら振動して声を作っています。この声帯が炎症・腫れ・麻痺などでうまく振動できなくなると、声がかすれたり、出にくくなったりします。
多くは一時的な炎症や声の使いすぎによるものですが、ポリープ・結節・神経麻痺・腫瘍などの病気が隠れている場合もあります。2週間以上声のかすれが続くときは、耳鼻咽喉科での検査をおすすめします。
声がかすれる・出にくい時の主な原因
炎症によるもの(急性喉頭炎・声帯炎)
風邪や声の出しすぎで声帯が赤く腫れ、振動が妨げられます。
喉が痛い・かすれる・発声が続かないなどが特徴です。
声の酷使・負担によるもの(声帯ポリープ・結節)
繰り返しの発声負担や咳などで声帯が傷つき、しこり(結節)や腫れ(ポリープ)ができます。
特にカラオケ・教師・接客業など、声を使う方に多く見られます。
神経の障害によるもの(反回神経麻痺)
腫瘍や神経の圧迫など、より詳しい検査が必要と判断された場合は、提携医療機関でのCT・MRI検査をご案内し、結果に応じた治療方針を立てます。
加齢によるもの(声帯萎縮)
加齢で声帯がやせると閉じにくくなり、弱々しい・かすれた声になります。声のリハビリや正しい発声法を身につけることで改善が期待できます。
腫瘍性疾患(喉頭がんなど)
長引く嗄声は、まれに喉頭がんの初期症状であることも。2週間以上続く場合は、必ず耳鼻科で内視鏡検査を受けましょう。
耳鼻科で行う検査・治療
主な検査
咽頭・喉頭の視診・触診
まずは口の中や喉の奥をライトで観察し、赤み・腫れ・白苔(はくたい)・膿の有無などを確認します。首のリンパ節や甲状腺周囲も触診し、炎症やしこりの有無をチェックします。
内視鏡検査(喉頭ファイバー)
細いカメラを鼻または口から挿入し、声帯の動き・炎症・ポリープの有無を観察します。肉眼では確認できないような声帯ポリープ・声帯炎・初期の腫瘍変化などを詳細に確認できるため、声のかすれや出にくさの診断には欠かせない検査です。
主な治療
喉や声帯の炎症がある場合は、抗炎症薬・抗菌薬・抗アレルギー薬などを用いて炎症を鎮めます。
また、ネブライザー(吸入治療)によって喉の粘膜を潤し、痛みやかすれを和らげます。
風邪や声の使いすぎによる一時的な嗄声(させい)は、こうした治療で改善することが多いです。
声帯炎・声帯結節・ポリープの場合
最も大切なのは声を休ませること(声の安静)です。炎症が強い場合には薬や吸入を併用し、
発声指導によって喉に負担をかけない声の使い方を身につけていきます。ポリープが大きい場合や改善が見られない場合は、必要に応じて手術対応が可能な医療機関をご紹介します。
反回神経麻痺の場合
声帯を動かす神経の麻痺が疑われる場合には、内視鏡で声帯の動きを確認します。
炎症や一時的な神経障害であれば、保存的治療と発声訓練で回復を目指します。
腫瘍や神経の圧迫など、精密検査が必要と判断された場合は、連携先の病院でCT・MRI検査を行い、結果に応じた治療方針を立てます。
声帯萎縮(加齢性の声枯れ)の場合
加齢や声の使いすぎにより声帯がやせて閉じにくくなると、声がかすれたり、弱々しくなったりします。当院では発声リハビリや声の出し方の指導を中心に、自然な声を取り戻すためのサポートを行っています。注入療法など外科的治療が必要な場合は、提携医療機関にご紹介の上、治療後もフォローを継続します。
喉頭がんなどの腫瘍性疾患の場合
声のかすれが長期間続く場合、まれに喉頭がんなどの疾患が関係していることがあります。
当院では内視鏡検査で声帯や喉頭の状態を丁寧に観察し、異常が見つかった場合は、速やかに専門医療機関での精密検査・治療へつなげます。
声のかすれ・出にくさに関するよくある質問
声がかすれているだけなら放っておいて大丈夫?
いいえ。2週間以上続く声のかすれは、単なる炎症ではなくポリープや腫瘍が関係している可能性もあります。早めの受診をおすすめします。
声を出さない方が早く治りますか?
炎症のあるときは“声を休める”ことが基本です。完全に沈黙する必要はありませんが、大声や長時間の会話は避けましょう。
声のかすれはストレスが原因のこともありますか?
まれに強いストレスで一時的に声が出なくなることがあります(心因性発声障害)。長引く場合は耳鼻科で原因を確認してみてください。
早く治すにはどうすれば?
喉を潤す、声を使いすぎない、禁煙・禁酒を心がけるのが基本です。痛みやかすれが強いときは、ネブライザーや薬の治療で早期回復が期待できます。
声が枯れているときに気をつけることは?
喉を乾燥させないこと、無理に声を出さないことが大切です。また、喫煙・飲酒・辛い食べ物は炎症を悪化させる原因になります。マスクや加湿で喉を守りながら、十分に休養をとりましょう。