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耳だれ

耳だれ(耳漏)とは?

耳だれ(耳漏)の説明イメージ耳だれ(みみだれ)とは、耳の穴から液体や膿のような分泌物が出てくる状態のことをいいます。医学的には耳漏(じろう)と呼ばれ、出てくる液体の性状によって原因や重症度が異なります。

耳だれの特徴

透明でサラサラした耳だれ

外耳道に炎症やかゆみがあるときに見られます。湿疹や外耳炎が原因のことが多いです。

白や黄色で粘りのある耳だれ

細菌感染による中耳炎や外耳炎でみられます。膿が混じることでにおいを伴うこともあります。

血が混じる耳だれ

強く耳掃除をしたり、外耳に傷がついたときに出るほか、鼓膜に穴があいた中耳炎や外傷でも見られます。

耳だれの原因

耳だれの原因はさまざまですが、大きく分けると外耳からの耳だれ中耳からの耳だれに分けられます。

それぞれの特徴と考えられる病気を解説します。

外耳からの耳だれ

耳の入り口から鼓膜までの通り道(外耳道)で炎症が起きると、透明〜黄色の耳だれが出ることがあります。

外耳道炎(がいじどうえん)

耳のかゆみや痛み、赤みを伴う炎症です。かきむしったり、耳掃除をしすぎたときに皮膚が傷ついて発症します。水泳やシャワーで耳に水が入ると悪化しやすく、細菌感染を起こすと膿性の耳だれになります。

外耳湿疹

外耳の皮膚がかぶれた状態。かゆみが強く、掻くことで耳だれが増え、さらに悪化することもあります。

中耳からの耳だれ

鼓膜の奥の空間(中耳)に炎症が起きると、鼓膜に穴があき、膿が外に流れ出ることがあります。

急性中耳炎

風邪のあとに発症しやすく、耳の痛み、発熱、耳だれが特徴です。特に小さなお子さんに多く、耳管が短く水平なため細菌が鼻から中耳に届きやすいのが原因です。

慢性中耳炎

急性中耳炎を繰り返すことで鼓膜に穴が残り、耳だれが慢性的に出る状態。膿のにおいや聞こえにくさが長く続くことがあります。

好酸球性中耳炎

アレルギー体質の人に多く、粘度の高い“グミのような耳だれ”が出るのが特徴です。気管支喘息を伴うこともあります。

その他の原因

外傷や鼓膜穿孔

耳掃除や外傷で鼓膜に傷がつき、血液や浸出液が出ることがあります。

真菌感染(耳カビ)

白っぽい耳垢やかゆみ、耳だれが続く場合は真菌が原因の可能性があります。

子どもに多い耳だれ

特に乳幼児や学童期のお子さんは耳管が短く、鼻やのどの細菌が中耳に届きやすいため中耳炎を繰り返しやすいです。

  • 耳をよく触る
  • 不機嫌になる
  • 夜泣きが増える

といったサインがあるときは耳だれが出ていなくても受診をおすすめします。

イヤホンや耳掃除による耳だれ

耳だれの原因は感染症だけでなく、日常的な習慣にも関係しています。特に「イヤホンの長時間使用」や「耳掃除のやりすぎ」は、外耳の炎症を起こしやすく、耳だれの原因になることがあります。

イヤホンの使いすぎ

カナル型イヤホンなど、耳の穴を密閉するタイプを長時間使用すると、耳の中が蒸れて細菌や真菌(カビ)が繁殖しやすくなります。耳がかゆい・痛い・湿った感じがする場合は、外耳炎を起こしている可能性があります。イヤホンの使用を一時的に控え、清潔に保つことで改善することもありますが、耳だれが続く場合は耳鼻科での診察をおすすめします。

間違った耳掃除

綿棒や耳かきで奥まで掃除しすぎると、皮膚を傷つけて炎症を起こすことがあります。また、耳垢を奥へ押し込んでしまい、湿った環境を作って細菌やカビが増える原因になることも。耳掃除は「奥までやらない」「強くこすらない」が基本です。耳だれが出ているときは自己処置せず受診してください。

耳だれの治療

耳だれ治療のイメージ 耳だれの治療は、原因の見極めと正しい処置が大切です。耳だれの多くは、外耳炎や中耳炎などの感染によって起こります。放置すると炎症が広がり、難聴や慢性化につながることもあるため、早めの治療が重要です。当院では、耳の状態を丁寧に確認し、耳の清掃・感染のコントロール・原因治療を組み合わせて行います。

耳の清掃(吸引・洗浄)

まずは、耳だれ(耳漏)をきれいに除去することから始めます。専用の吸引器や綿棒を使って耳内を清掃し、膿や汚れを取り除きます。ご自身で耳掃除をすると外耳を傷つけて悪化させることがあるため、耳鼻科での安全な処置が大切です。

薬による治療

耳だれの原因が細菌感染真菌(カビ)感染の場合、それぞれに合った薬を使用します。

外耳炎の場合:抗菌薬や抗真菌薬の点耳薬で炎症を抑えます。
中耳炎の場合:抗菌薬の内服を行い、鼻やのどの炎症も同時に治療します。
中耳炎が原因の場合は、鼻づまりの改善やネブライザー療法も併用して再発を防ぎます。

鼻との関連治療

耳と鼻は「耳管」でつながっており、鼻炎や副鼻腔炎があると耳だれを悪化させることがあります。そのため、耳だけでなく鼻の吸引や炎症治療も一緒に行うことが大切です。鼻の治療を並行することで、耳だれの再発を防ぎやすくなります。

慢性的な耳だれ・手術が必要な場合

耳だれを繰り返す場合、慢性中耳炎などの慢性的な病気が原因となっていることがあります。このような場合には、耳の精密検査を行い、必要に応じて耳専門の医療機関と連携して手術を検討します。当院では、手術が必要なケースでもスムーズにご紹介し、術前・術後のフォローまで行っています。

耳だれを予防するためのセルフケア

耳だれは一度治っても、生活環境や体調によって再発することがあります。普段から次のような点に気をつけておくことで、予防につながります。

イヤホンや補聴器を清潔に保つ

使用後はアルコール綿などで軽く拭き取ると衛生的です。

お風呂・プールでの水の侵入に注意

入浴時は耳に水が入らないようにし、入った場合は軽く拭き取る程度にします。

風邪や鼻炎を放置しない

鼻と耳は耳管でつながっているため、鼻の炎症が耳に波及することがあります。

かゆみや違和感を感じたら早めに受診

初期の段階で治療すれば、慢性化や聴力低下を防ぐことができます。